音楽の「熱量」

九州をはじめ各地で大雨の被害が甚大なことになっている。梅雨という時期ではあるけれど、想像を絶する、命の危険に及ぶような大災害はかってなかったと思う。偏西風が蛇行しているのが原因の一つらしいけど、これも温暖化の影響なのかなぁ。こんな状況なんだからGo To キャンペーンなんかさっさとやめてその予算被災した地域の支援金として使えばいいのだ。政府の腰の重さは呆れるばかりだな。

ところで来週の14日に3rdアルバムのTime Goes Byのレコーディングを新宿のSubmarine Studioでやります。この曲は歌と弦楽四重奏とピアノ、インディアンフルートという構成で、さすがに弦は生の音が欲しくて、以前からの知り合いでもあるヴァイオリニストの押鐘さんにお願いすることにした。ピアノは僕が弾き、インディアンフルートは妻でもある一女が吹く。コロナのことを見つめながらなんとなく詞も書いてみた。
ヴォーカルは最初のアルバムからずうっと手伝ってくれているマリンちゃん。彼女もノリノリで参加してくれてるのがとてもうれしい。
レコーディングの同時配信もエアプレーンレーベルがやるので、よかったらのぞいてください。

この頃、音楽の「熱量」みたいなことを考えている。
僕の曲は当初からDAWで作ることが多かったので、生の演奏で音楽を作って行くのとはアプローチがぜんぜん違う。最近はサンプリングした音の再現ニュアンスが格段に良くなっていて、一般の人が聞いたらおそらく生なのか、コンピューターなのか判らないと思う。
また、ピアノなどの鍵盤楽器も一音一音、ベロシティ(音の強さ)を調整できるので、繊細な表現も可能だ。さらにヤマハだ、スタインウェイだベーゼンだと楽器も選び放題だから言うことなしである。
プラグインのハードウエアも名機が揃ってるし、一昔前の一流スタジオ以上の機材が揃ってるわけだ。そんなわけでコンピューターの内部で完成度の高い音楽を一人で作ることは容易なこととなった。
また演奏者同士のスケジュールの調整や人間関係を機にする必要もない。(実はここが一番面倒かかるし、厄介なところ)
で、出来上がった音楽を何度も聞き直して気がつく物足りなさはなんなんだろうと.....。その物足りなさを補うためにアレンジが過剰になり必要のない楽器まで足してしまったり。
いろんなライブをYouTubeで視聴していてふと気がついたのが「熱量」だ。アレンジも完璧、演奏も完璧だとしてもこの熱量が加わらないと音楽としては何か物足りなさを感じてしまうのではないかと。
じゃぁ熱量ってなんだろうということになってくるのだが、クラシックのピアノのコンサートなどを見ていると激しい運動しているわけでもないのに大汗をかいている演奏者、その一音を奏でるのに使うエネルギーがどうやら関係しているかもしれないと思っている。
昨日エアプレーンレーベル所属のMooneyさんとKotezsさんのレコーディングをSubmarine Studioに見学に行った。驚いた。14曲(14曲?)を2日でRec、ギター弾きながら歌うMooneyさんとブルースハープのKotezsさん、まさに溢れ出る熱量がスタジオ中にあふれていた。
目指すものがまた増えた。

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