SDGs〜環境問題

あっという間に2月になってしまった。コロナは一向に収束の気配はない中、毎日音楽にどっぷりと浸かっている。ピアノの練習はだいたい2時間、あとドラムのルーディメント(基礎練習)、ギターはブラッシングとスケールなどなど、時間が経つのが早い分練習の積み重なりも早いのはいいことだ。比例して上手くなればそれに越したことはないけどw

ところで昨年12月にリリースしたアルバム、♬Time Goes Byの詞を書いた時に僕はあまり深く考えずに、「末期資本主義」とか「世界が止まる」といったイメージで曲を作った。もちろんバラードの物語の世界がそこにあったからなんだけど、それじゃあいかんと思い最近環境問題について調べてる。
この問題、調べれば調べるほど暗澹とした気持ちになり、怖いほどバラード的な世界に移行していることを実感してしまう。

今年に入ってからの大寒波や豪雪は災害級といっても過言でなく、これは地球温暖化による北極海の氷の減少が原因だという。
北極が暖かくなったため、中緯度に北極の寒気が流れ込んでいるそうだ。
米科学誌「原子力科学者会報」は地球滅亡までの時間を示す「終末時計」の針が昨年より20秒進んで残り100秒となったと発表した。理由は「核の拡散」「気候変動対策の遅れ」「サイバー空間による偽情報の広がり」など。

https://www.bbc.com/japanese/51231583

中でも気候変動対策は喫緊の問題で、その主な原因の「CO2排出量」は国際レベルで対策を協議している。
SDGs「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」は2015年9月の国連サミットで採択されたもので、国連加盟国193か国が2016年から2030年までに達成するためにあげた17の目標だ。

https://imacocollabo.or.jp/about-sdgs/

しかし、環境問題を調べて見えてくることは、SDGsではCO2の問題を解決するのは不可能だということだ。なぜなら、それぞれの国や企業に配慮してしまって、日和見的な政策になってること。そして一番の理由はこの対策が「相対的デカップリング」だからである。

相対的デカップリングとは、経済成長の伸び率に対して、二酸化炭素排出量の伸び率を効率化によって相対的に低下させること。つまり経済が発展する段階で技術も進歩する、その技術を使うことで環境対策が可能であるという考え方。
例えば、電気自動車がそれである。2050年のカーボンニュートラルに向けて2030年ころまでにガソリン車の販売を廃止、電気自動車に移行するという自動車産業変革の施策だ。確かに今のガソリン車のCO2の排出がなくなれば日本のCO2の総排出量のおよそ19%(乗用車に限れば12%)を削減できる計算になる。試算すると、2040年までに電気自動車は世界で200万台から2億台くらいまでになるらしい。
これは一石二鳥を狙ったとても虫のいい話で、車は売れるわCo2は減るわで、技術の進歩と経済の発展で環境問題はクリアできるというとってもおめでたい考え方なのだ。

https://www.jccca.org/chart/chart04_05.html

でもね.....。
電気自動車が売れればそれだけバッテリーが必要になる、そのバッテリーを生産するにはリチウムやコバルトを必要とする。
ところがどちらも大量に産出できる国はごくわずかで、リチウムが南米のリチウムトライアングルと言われるアルゼンチン、ボリビア、チリ。コバルトは全世界の半分がコンゴ民主共和国に埋蔵されている。
おそらく先進国は競ってそれらの国から資源を搾取するだろう。
忘れてはいけないのはそれらの資源はその国のものの前に地球の資源であるということだ。地球から搾取してきた石油がリチウムやコバルトにとって変わるだけなのだ。その資源を元にバッテリーを作る過程においてもCO2は排出してしまう。
地球からもらった資源をただただ消費してるだけでそのシステムは根本的に変わらない。

環境活動家グレタ・トゥーンベリさんの国連での怒りと涙のスピーチは、環境問題を調べていくと納得の「大人たちへの叱責」だった。

https://www.huffingtonpost.jp/entry/greta-thunberg-un-speech_jp_5d8959e6e4b0938b5932fcb6

だったらどうする?

どうも資本主義社会そのものに問題があるわけで、「脱成長」という概念が必要になってくるそう。もちょっと勉強してみます。

参考文献
人新世の「資本論」 斎藤幸平著  集英社新書
ドーナツ経済学が世界を救う ケイト・ラワース著 河出書房新社

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