ひたすら練習

今年は例年より梅雨入りが早い。ここ数年、気候変動でひと月ほどずれてきてるので、今更驚くことはないんだろうけど。地球温暖化が色々なところで可視化されてきて、政治家もようやく事の重大さに気がついたのか、とりあえずSDGsやカーボンニュートラルの問題が世界レベルで話し合われることを願うしかない。

昨年12月頃から始めたピアノ練習はずっと続いている。一日2時間〜3時間、ハノンから始まってスケール、アルペジオ、連打、和音の展開、ブルーノートスケールなどなど、とにかく基本練習がほとんど。
歳を重ねてようやくわかった大事な基礎練を地道に繰り返している。(とにかく指の動きの悪さときたら絶望的だけど)
これをそれぞれの調でやっていくと基礎練だけでいっぱいいっぱい、でもす〜と続けてられるのはランニングで培った継続力だねw

ところで、ピアノの練習といえばまずはハノン、特にクラシックの世界ではハノンは絶対的教則本で、ここで指のくぐり、指使い、それぞれの指の強化を反復練習で鍛えていくわけで、おそらくハノンを完璧に練習すればほとんどのクラシックのピアノ曲は弾けるんじゃないだろうか。
僕もハノンは最初から取り組んでいて、ようやく第二部に入った今日この頃。

最近はHow To もののYouTubeコンテンツが充実していて、ピアノのレッスン動画はよく森本麻衣先生の動画を見ている。森本先生の技術レベルはかなり高く、なおかつ教えるセンスが非常にいい。音楽の世界も自分で表現するのが得意な人と他人に教えるのが得意な人の二つに別れると思うんだけど、森本先生は後者のタイプじゃないだろうか。
で、その動画の一つで紹介していたのがエルンスト・フォン・ドホナーニの教則本「Essential Finger Exercises」だ。

ドホナーニは1877年オーストリア=ハンガリー帝国の教育者の家庭に生まれている。音楽学校ではバルトークと同窓だそうだ。ちなみにハノン(シャルル=ルイ・アノン)は1819年生まれ。およそ半世紀遅れて生まれたドホナーニが「Essential Finger Exercises」を発表したのが1960年だから既に現代音楽のピアノ曲が数多く発表されている時代だ。
そんなわけでハノンが構築したピアノの教則本から一歩進んだ内容になっている。目指すのは徹底的に5本の指を均等に動かせるようにすることで、それはハノンもそうなんだけど、効率的に練習するにはドホナーニの方がいい気がする。
ハノンが西洋の古典的ピアノ音楽を弾くための教則本だとすると
ドホナーニのそれは現代音楽やミニマルミュージック、ジャズなど、もっと開かれたピアノ音楽のための教則本的なところがあって、僕みたいに自分の曲を弾くための練習にはこちらの先生があっていると感じてる。
五本の指を均等に動かすというのは、それはそれは難しくてましてや歳もとって指の動きも鈍くなるとますます大変なんだけどね、でもそこをクリアしないとピアノは上手くならないんだね。

同じ音楽に関わっていても、作曲家と演奏家というのは随分と違うフィールドにいるなぁと思う。作曲家はじっくりと自分の世界と向き合いながら音を構築していくのに対し、演奏家はアスリートに近い。アスリートに必要な反復練習、それをどれだけやるかで培う絶対的自信みたいなものが必要なんだと思う。

脇目も振らず(まぁ、いい具合にステイホームだからね)地味〜に継続していく今日この頃でっす。
それにしてもドホナーニの教則本ってとっても偏執的で素晴らしいよw 

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