聖書が終われば警察だ

残暑も少し落ち着いてきたけどまた今週末からぶり返しそうだ。
井の頭公園を走っていると蝉時雨はシャワーのように降り注ぐ、でもってよく聞いていると、それぞれ微妙に棲み分けがあるようで、公園の東側にミンミンゼミ、西側にヒグラシ、個体数の多いアブラゼミは満遍なくといった感じだろうか。また6月頃から鳴き出すセミもいっせいに鳴き出すわけではなく、ニイニイゼミ、アブラゼミ、ミンミンゼミ、ヒグラシ、ツクツクホウシといった順番だろうか。先日その公園で初めてクマゼミの声を聞いた。僕が小さい頃はミンミンゼミは都内にはいなかったし、あの透明な羽を持つ大きなセミは虫取り少年の僕にとっては憧れのようなもので、今ではクマゼミまで鳴きだすとは...温暖化は間違いなく進んでいるなぁ。

 聖書のサウンドデザインが終わって落ち着いたと思ってたら、今度は4時間の「THE追跡」が待ち構えていた。最近の特番のクレジットをみても音効さんが一人でやっているのは珍しいようだけど、この手の仕事は一人でやるのが一番だと思っている。仮に10人の音効さんが同じ番組に音をつけたとしても同じ音のつけ方は絶対にあり得ないわけで、選んだ音楽、付けるポイント、きっかけ、フェードアウトの長さなどなど10人10色であることは間違いない。でもってみんな自分のつけた音が最高だと思っているんだから、同じ番組を複数の音効さんでこなすのは所詮無理な話だよね。

 THE追跡は2011年1月8日が最初で、その頃はまだテーマも作ってなかったしアクションもののサントラから選んだ曲がほとんどだった。Running Man、Total Recall,Drop Zone,Red Scorpion,Wild Speed,Deep Risingなどなど。記録を見るとそのあと8月に放送したものからテーマを使ってるから、1月の放送の後に作ったんだな。テーマを作ろうといったのは僕の方からの提案で、前にも書いたと思うけど、他局の警察番組との差別化のためだった。それから徐々にテーマのバリエーションを増やして現在は11曲、チリも積もれば山となった。
 すでに8年を経過した番組だけど、徐々に選曲している曲も変わってきている。それは何か社会と呼応していくという感じのもので、最初の頃の、事件を派手に演出する手法から、徐々にドキュメント系の音漬けに変わってきた感じだろうか。サントラ系の出番を減らしていて、一時頻度が多くなった日本の刑事もののドラマサントラの使用も意図的に減らしている。特に日本の刑事ものは、それを視聴していた人も大勢いるわけで、なんか既成のイメージの上に乗っかってしまうのが嫌だったんだね。
最近はNOISIAやFaithless,Jeff Beck,Nine Inch Nails,Boom Boom Satellitesなどのロックやダンス系の曲を多用しているかな。
扱う事件も身近なものに変わってきているし、見ている側も、事件を、日常の延長として捉えているから、あまり派手に事件を煽っても、何も伝わらなかったりするよね。
8月もなんだか慌ただしく過ぎてるけど、ようやくひと段落、
さて夏休みを取ろう!

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