B'zはダサいの?
2025年が幕を開けた!.....と声高に叫んで見てもどうもピンとこない。
いつ頃からピンと来なくなったかはっきりと思い出せないけど、子供時代はお年玉の計算をしながら紅白を見てゆく年来る年を見て、中学時代には友達と夜中に初詣なんてこともあったと思う。
テレビの仕事をしてたからっていうのもあるけど毎年年末は150時間を超える残業をしてたし、元旦から生放送なんていうのも経験したりしていつのまにか新年というものに何の新鮮さも感じなくなってしまった。ましてや歳を重ねると商売としての年末年始しか見えてこなくて、流れる時間に変わりがないことに気づいてしまったのかもしれない。
というわけで紅白歌合戦(なんとも古臭いタイトルだね)はいつから観なくなったかも思い出せないんだけど、SNSで「B'zはダサい論争」というのが盛り上がったらしく少し興味をそそられたのだ。
1957年生まれの僕にはB'zやアルフィーやTMネットワークに夢中になるには歳をとりすぎていたわけで、小学校時代はグループサウンズで中学にはいってフォークは吉田拓郎や遠藤賢司、そこからすぐにレッドツェッペリンやピンクフロイドまぁロック少年にはおきまりのコースを辿っていくことになる。初めて行ったコンサートは後楽園球場のエマーソン レイク & パーマーだったから同世代のなかでは割と早熟だった気がする。高校時代はどっぷりとロックに浸かりのぼせていた訳で、登校するときはギターケースに教科書入れてることもあったし、学校終われば速攻御茶ノ水、駿河台下のディクスユニオンに通っていた。
それが大学に入って突然現代音楽である。アカデミックな勉強なんかすっ飛ばして現代音楽というわけのわからない沼にはまり込んでしまった。当時は現代音楽が活況を呈していて、もともと理屈っぽい天邪鬼な性格な僕にとってこの沼はとても居心地がよかったのかもしれない。
卒業後就職先も決まらず浮遊してた僕を拾ってくれたのがテレビ朝日系列のポストプロダクション(番組の撮影〜編集〜音付け)で、そこで選曲効果という部署で働くようになった。
テレビの世界で今まで聞いたことのなかったど直球の演歌や歌謡曲を聞いたし、いわゆる音楽産業に染まった音楽を聴きまくったんだね。またタンゴやシャンソン、ジャズ、ワールドミュージック、映画音楽と、触れる音楽の世界はどんどん広がっていった。
音楽って不思議なもので演歌が大好きなおじさんには必ず演歌のツボがある訳で、今まで嫌いと思っていた音楽も、そのツボをわかってしまうと、普段聴くことはなくても、自分の中で排除はしなくなるわけ。音楽って排除するものではないのですよ。
僕から言わせるとB'zも悪くないしましてや松本孝弘のギターはめちゃ上手い訳でそれはそれでいいんじゃないかと思う。
でももしかすると世界には、その人にとってB’zよりも夢中になれる音楽があるかもしれない。
大事なのは少しづつでいいから触れる音楽の世界を広げていくこと、聞いたことのない音楽に出会って感動して、大らかに音楽を楽しむことだと思うのです、おじさんは。
僕は.Clairaudienceのライブで、少しでも音楽の世界が広がればいいなと、聞いたことのない音楽に出会えればいいなと思いながら曲を作り演奏してます。
そう、例えるなら、鮮度のいい音楽!
お金を払ってわざわざ電車に乗って来てくれる人と共有する鮮度のいい音楽!
2025年の出会いはとりあえず
4月11日 西荻窪 Terra
6月13日 代官山 晴れたら空に豆まいて
目下必死に作曲中、5曲新曲目指しまっす。
ことよろw
今年もよろしくお願いします!