A'Lounge

昨日、新浦安のJCOM音楽ホールで「A'Lounge TBSアナウンサー村上春樹を読む」の公演があった。村上春樹の「四月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」(タイトルながっ)「かえるくん東京を救う!」、この二つの短編小説をTBSアナウンサーが朗読する、というのがこの公演の内容なんだけど、今年はその背景にアニメクリエーターの作ったアニメが流れる。そうなると当然音楽の数も増えて合わせて22曲作ったし、Sound Effectもあったりで当初頼まれたよりはるかにボリューミーな仕事になった。ギャラは多くはない、と言ったって、他の作曲家のギャラも知らないし、ましてや朗読会の一般的な作曲料の相場などわかるわけもなく、こんなものなのかと思えばこんなものかもしれない。
フリーの仕事なんて、なんの職種でも似たり寄ったりで、お互いどのくらいのギャラをもらってるかはほとんど話すことはないし、相手の話す言葉の選び方を深読みして、おや、意外ともらってないんだなとか、勝手に想像している。だから僕も今回のギャラがいくらだったかは内緒である。 

でもってそのA'Lounge、今年で8回目だそうで、映像が絡んでくる試みは今年初めてだとか。どうも、TBSは毎年開催しているDigiCon6,、アジアショートムービーフェスティバルを活用しようというのも少しあるみたいだ。もっともっと活用していいと思うんだけどね。
5分のミニ枠でやったって面白いものできそうだし、最近のテレビ局を見ているとそのフットワークの悪さが目立つような気がする。

その二本の小説の映像クリエーター、「四月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」は平松悠さん、「かえるくん東京を救う!」は、しばたたかひろさん、どちらも20代後半かな、二つの作品はどちらもとてもユニークでよくできていた。特にしばたさんの作品はクレイアニメ的に粘土でいろいろなものを工作して(カップや机などの小道具)それをアニメーションの中に取り込んでいて面白い。
特にユニークだと思ったのは、サイズ感をあえて変えてるところ。
例えば主人公の片桐が帰宅してもっていた紙袋をバサッと床に置く、するとその置いた紙袋の左下から小さな片桐が部屋の方に歩いていく(可愛くて結構笑える)、とか、最後片桐が入院している病室の看護婦が巨大で、天井に届くぐらい大きかったり(意外と怖い)、そのサイズの逆転が面白かった。
確かに人間は心理的な状態でもののサイズが変わって見えたりするわけで、よく野球選手が調子のいいときはボールが大きく見えるというのもその一つかもしれない。才能のあるクリエーターってそのあたりの発想が自由でそこにはなんの禁じ手も存在しないようだ。
一方、音楽について考えてみると、西洋のアカデミックな音楽教育を受けてくると禁じ手ばかり。和声法や対位法、演奏法をはじめがんじがらめになって音楽を習得していく。歴史の中で確立してきた習得法が逆に音楽の自由な発想の邪魔になっているところがあるかもしれないとふと思ったりした。(その反動で、現代音楽は全ての約束事を捨てちゃったのかなぁ)
このサイズ感の逆転みたいなものは音楽だとどんな感じになるかな、とか、他の分野のクリエーターと関わることは、60歳を超えた自分にはとてもいい刺激だった。
今日はJCOM会員限定100名だけへの配信だそうで、来年、通常の配信があり、そのあとCS放送でオンエアーされるそうだ。
来年コロナが落ち着いたら3人で飲む約束をして別れた。
さて今週末から久しぶりに仕事がぎゅうぎゅう、ギャラをいっぱいもらわないとねw
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